歯の神経を取る？
みなさん、こんにちは。
菊水アロー歯科です。
みなさんの中には歯科を受診したときに、
「歯の神経をとりましょう」
と歯科医師から言われたことがある方がいらっしゃると思います。
神経を取ることを『歯を抜く』ことと勘違いされている方もいらっしゃいますが、
神経を取ることは歯を抜くこととは違います。
むし歯が深くなり神経のところまで細菌が入ってしまうと、激痛が走ったりしてきます。
こうなってくると、神経と取らなければ痛みが取れなくなってしまいます。
歯髄には様々な刺激を脳に伝える神経の他に、無数の毛細血管やリンパ管などが通っています。
この毛細血管は、歯に栄養と酸素を送る大事な役割を担っています。
歯髄を失うことにより歯を抜く必要はありませんが、
その歯には栄養が行き渡らなくなり欠けたり割れたりしやすくなります。
また神経がなくなることにより痛みを感じにくくなり、再度むし歯になってしまった場合、
痛みの自覚症状がなく進行してしまうので、気付いた時にはかなりむし歯が進行してしまいます。
歯髄がなくなった歯は歯の艶を失い、変色してくることがあります。
少しの痛みを我慢するなどせずに、気になる症状がある場合はすぐに歯科を受診しましょう。
当院では歯の神経の治療を行う際、ラバーダム防湿（薄いゴムのマスク）を使用しています。
ラバーダム防湿は、治療中に根管の中に唾液や細菌が入らないようにするために
薄いゴムのシートをお口に装着し、治療をする歯のみを露出させる処置です。
お口の中には数多くの細菌が存在しますので、治療中に根管に細菌を含んだ唾液が入ってしまうと、
せっかく洗浄して綺麗にした神経を、また細菌に感染をしてしまいます。
清潔な環境下で治療を行うために装着します。
ですが先進国の日本でさえ、全国の歯科医院のうちラバーダム防湿を使用している医院は10%以下だと言われています。
アメリカでは90％以上の使用率ですので、日本での使用率がかなり低いことがわかります。
ラバーダム防湿は患者さんにとって息がしづらい、違和感があるなど、あまり心地は良くないかもしれませんが
根管の中を感染させないためにはすごく重要な処置です。
神経の治療の精度を上げ、新たな感染を防ぐために、私たちはラバーダム防湿を使用しています。
まずは神経を取るまでむし歯が進行しないよう、早期発見早期治療を行うことが大切です。
定期的に歯科を受診し、ご自身の歯を守りましょう。
